この記事では、弱虫ペダルの2年目がひどいのか、同じことの繰り返しなのかについて解説しています。
弱虫ペダルはコミックス63巻にて、2年目のインターハイが終了しました。
2年目も各高校による熱い戦いが繰り広げられました。
しかし、一部ファンの間では「2年目はひどい!」「同じことの繰り返し」という意見が見られます。
確かに同じような展開が多かったように感じます。
今回は、弱虫ペダルの2年目が同じことの繰り返しでひどいのか、検証してみたいと思います。
各日毎に、具体的な場面を1年目と2年目で比較していきます。
2年目のインターハイが同じことの繰り返しなのか検証:1日目
インターハイ1日目の内容をポイントごとに比較していきます。
1日目スプリント勝負
1日目のスプリント勝負について同じような内容になっていると感じたのは、以下の2点です。
総北2人VS箱根学園1人
1日目のスプリント対決は、下記のように総北2人と箱根学園1人の対決となっています。
- 1年目:田所迅&鳴子章吉VS泉田塔一郎
- 2年目:青八木一&鏑木一差VS銅橋正清
箱根学園は全員がエースということで1人しか出さず、総北はチームで戦うということで2人で戦うという構図になっています。
ただし、総北の戦い方は1年目と2年目で違いますので、この勝負に関しては「同じことの繰り返し」というほどではないかと思います。
どちらかというと、あえて同じ構図にして、戦い方の違いを見せたのではないかと感じました。
脇役スプリンターの名乗り
インターハイ最初の見せ場ということで、各校のスプリンターが名乗るだけ名乗って、負けていく姿が見られます。
これに関しては、わざと同じ感じにした、お約束と考えた方がいいいと思います。
弱虫ペダルのインターハイは21チームも出ますので、とても全チーム紹介していられませんので、少しだけ出番があるだけでもましかなあと思いました。
3年目もきっと負けることを約束されたスプリンターが登場すると思います。
1日目山岳勝負
1日目の山岳勝負について同じような内容になっていると感じたのは、以下の3点です。
小野田が山岳勝負の場に参加できない
1日目の山岳勝負に小野田坂道が参加できないという共通点があります。
- 1年目:落車
- 2年目:他高校によるブロック
1年目の巻島裕介VS東堂尽八は盛り上がりましたので、1年目に小野田が遅れたのはストーリー展開としてはよかったと思います。
ただ、2年目は小野田が遅れたからといって、手嶋が山岳勝負をしなければいけない理由があまりしっくりきませんでした。
ここに関しては、もう少し違う形で手嶋を山岳勝負に送りこめなかったのかと気になるところです。
しかしながら、山岳勝負自体は1年目はライバル同士、2年目は実力格差のある勝負という形で、少し違う流れになっていたので、同じことの繰り返しではありませんでした。
小野田の追いつき
1年目も2年目も、一度遅れた小野田がすごい速度で追いつきます。
途中、京都伏見が少し妨害するという流れも同じですね。
1年目は少し無理がありつつもおもしろい展開と感じましたが、さすがに2年目は同じように感じてしまいました。
これについては、「同じ展開でひどい」と思われてもしょうがないと感じます。
脇役クライマーの名乗り
これは、スプリント勝負と同じですね。
各校のクライム自慢が、名乗るだけ名乗ってあっさり負けていく流れです。
ただ、各校のクライマーが凡人の手嶋にも負けてしまうという展開についてはちょっと気になるところです。
手嶋の実力は、箱根学園や総北の基準からすると弱いけど、一般的には十分な強さと考えるのがいいのでしょうか。
1日目ゴール
1日目のゴールについて同じような内容になっていると感じたのは、以下の2点です。
ゴール間際で京都伏見が追いつく
ゴール直前までは、総北VS箱根学園の戦いになっていたのに、ゴール直前になってなぜか京都伏見が追いつきます。
1年目は、御堂筋の化け物じみた強さを表現するのに効果的だと思いましたが、さすがに2年連続ですと「またか」と感じてしまいます。
京都伏見が1日目の優勝を目指す理由もあまりよくわからなかったので、少し違う展開が見たかったところです。
3校でのスプリント勝負
1日目のゴールは、2年続けて総北、箱根学園、京都伏見3校のスプリント勝負となりました。
メンバーや結果は違いますが、僅差の勝負という点では同じような展開になってしまいました。
僅差の勝負というのはおもしろいのですが、基本的にすべてのゴールが僅差の勝負になってしまっているので、圧倒的な差がつくパターンがあってもよかったのではないかと思ってしまいます。
2年目のインターハイが同じことの繰り返しなのか検証:2日目
インターハイ2日目の内容をポイントごとに比較していきます。
2日目スタート
2日目のスタートについて同じような内容になっていると感じたのは、以下の2点です。
体調不良による遅れ
総北の1人が体調不良で遅れるという展開が2年連続起きました。
さらに、1人がそのメンバーを救出するという展開も同じです。
結果として、総北の戦力がダウンし、2日目は箱根学園と京都伏見の勝負が中心となってしまいます。
これに関しては、さすがに「同じことの繰り返しでひどい」と言われてもしょうがいない展開だと感じてしまいました。
ヒメヒメの歌での復活
2日目スタートで遅れた2人が、「ヒメヒメ」の歌こと「恋のヒメヒメぺったんこ」を歌って、先行するメンバーを追いかけるという展開が同じです。
1年目は小野田なりの調子の上げ方なのでわかりますが、2年目は、田所が青八木に歌を教えたという設定に、ちょっと無理があるように感じました。
せめて、「青八木の好きな歌にあわせて走れ」というアドバイスであれば納得できたのですが。
あくまで「ヒメヒメ」は、小野田にとっての原動力だと思うんですね。
ネタとしてはおもしろかったのですが、無理に同じ展開にしなくてもよかったのではないかと感じました。
2日目道中
2日目の道中について同じような内容になっていると感じたのは、以下の2点です。
箱根学園VS京都伏見のスプリント勝負
総北が遅れた関係で、箱根学園と京都伏見の勝負が中心になります。
- 1年目:新開隼人VS御堂筋
- 2年目:泉田塔一郎VS岸神小鞠
2年目に関しては、1年目のリベンジの意味合いがあったので、あえて同じ展開にしたと思われます。
ただ、リベンジするなら岸神じゃなくて、御堂筋が相手じゃないとダメじゃないのかなあという点が気になりました。
熊本台一にも抜かされる
総北が熊本台一に追いつかれ、追い抜かれるという流れも1年目と2年目で共通しています。
しかも熊本台一が総北を煽ろうと思い言ったセリフが、逆に追走が追いつきつつあるヒントになるという流れも同じです。
2日目山岳勝負
山岳勝負は、1年目と2年目で少し違う展開になります。
1年目は、まともな勝負が行われず、京都伏見が勝ちました。
2年目は箱根学園が勝ちました。
しかし、ゴール前に箱根学園を疲弊させるための御堂筋の作戦でしたので、実質的には京都伏見の勝利という状況です。
展開は違いますが、実質的に京都伏見が勝ったという点と、あまり印象に残らないという点で共通点が見られます。
2日目ゴール
2日目のゴールは、1年目、2年目共に総北、箱根学園、京都伏見の三つ巴の戦いになりました。
結果は違うものの、状況だけ見ると1年目と同じに見えてしまいます。
ついでにいうと、1日目とも同じ構造になっているのも気になるところです。
2年目のインターハイが同じことの繰り返しなのか検証:3日目
インターハイ3日目の内容をポイントごとに比較していきます。
3日目スタート
3日目のスタートについて同じような内容になっていると感じたのは、以下の4点です。
個人的には3日目の下記展開については、まったく同じ流れに感じてしまい、少し「ひどい」と感じてしまいました。
広島登場
3日目になってそれまで活躍していなかった広島が登場するという展開が1年目、2年目ともに共通です。
3日目のレース前に、総北にちょっかいをかけるという流れも同じですね。
熊本が騙される
広島が言葉たくみに熊本台一を始めとした他チームをまとめ、集団を形成します。
うまく集団を利用し、広島だけが抜け出すという流れも同じに感じてしまいました。
違いといえば、2年目は広島と京都が協調できたといったところでしょうか。
1年目は広島と京都で協調の約束はしていたものの、約束が果たされることはありませんでした。
飲み込まれる
広島が集団から抜けたタイミングで、総北もしくは箱根学園のメンバーが集団に飲み込まれるという展開も同じです。
また、そのメンバーを救うために誰かがわざと集団に飲み込まれるというのも同じですね。
広島とスプリント勝負
総北もしくは箱根学園が、なぜか広島とリタイアをかけたスプリント勝負をするという流れが同じです。
勝負の方法は多少違いますが、スプリンターが多めの広島が有利なスプリント勝負をしかけるという点で同じといえます。
また、この勝負で広島が表舞台から姿を消すという展開も同じですね。
3日目道中
3日目の道中、ゴール直前の山岳を前に総北、箱根学園、京都伏見の選手が少しずつ戦線離脱していきます。
基本的に山で役に立たないスプリンターから役目を終えていくという感じですね。
1年目と2年目で、特に同じパターンとして指摘されるのは、下記の2つだと思います。
- 鳴子がリタイア直前で目が見えなくなる
- 御堂筋が残り3kmで急にリタイア(2年目は100m進んでた)
リタイアということで感動的なシーンではあるのですが、同じパターンになってしまった印象です。
3日目山岳勝負
山岳ポイントの勝負に関しては、1年目と2年目でわりと大きく内容が変わりました。
- 1年目:勝負なし
- 2年目:葦木場VS手嶋
3日目の山岳勝負については、まったく違う展開といえます。
3日目ゴール
最後は、小野田と真波の1対1の対決となります。
主要なメンバーはリタイアもしくは戦線離脱している関係で、もうこの2人のどちらかしか優勝しないという展開になります。
ライバル同士の戦いなので見応えはあるのですが、1年目と2年目で代わり映えがしないという印象になってしまったのが残念なところです。
弱虫ペダルの2年目はひどい?:まとめ
弱虫ペダルのインターハイの展開をざっくりまとめると下記のようになります。
- 1日目
- 総北と箱根学園のスプリント対決
- 総北と箱根学園のクライマー対決
- 小野田は何らかのトラブルでこの対決には参加できない
- 総北、箱根学園、京都伏見のゴール勝負
- 2日目
- 総北の誰かが遅れる
- 遅れたメンバーを総北の誰かが助けにいく
- その間、箱根学園と京都伏見の対決になる
- 総北、箱根学園、京都伏見のゴール勝負
- 3日目
- 広島呉南工業が何かをしかけてくる
- 広島呉南工業がカケに負け、勝負をあきらめる
- 総北と箱根学園の総合優勝勝負
個人名や勝負の結果等を省略して書くと、1年目と2年目で同じことの繰り返しになっている部分が多い印象です。
このあたりが、「同じ展開になっていてひどい」と言う人がいる理由だと思います。
もちろん、勝負結果が違うことや、勝負するキャラが違うことで、ストーリーとしては違うものになっています。
また、弱虫ペダルファンブック2(54.5巻)の作者インタビューにて、似たパターンになったのは意図的にやっていると答えています。
実際のレースでも同じような展開があるので堂々とやればいいし、キャラが違えば楽しく読めるという判断だったようです。
私自身は、2年目のインターハイも楽しめたのですが、3日目の広島の展開や、最後の小野だと真波の勝負については「またか」と思ってしまったのは正直なところです。
キャラが違えば同じ展開でも楽しめますが、あまりに露骨すぎると気になるところです。
3年目については、違う展開を期待していますが、小野田と真波の最後の勝負だけは避けられないのではないかと思っています。
3年目の予想については、下記記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。