この記事では弱虫ペダルのインターハイのルールについて紹介しています。
弱虫ペダルでは、インターハイでの勝負がメインのストーリーとなっています。
この弱虫ペダルのインターハイで使用されるルールですが、現実のロードレースとはかなり違うものになっているのをご存知でしょうか?
そこで、この記事では弱虫ペダルのインターハイのルールを紹介しつつ、現実とは異なるルール4つについて、私なりに解説したいと思います。
弱虫ペダルのインターハイの基本ルール
まずは、弱虫ペダルのインターハイのルールについて軽くふれておきます。
インターハイに出場できるチームは全国で20校+学連選抜の計21チームです。
各高校が6人1チームでロードバイクを使ってレースをすることになります。
レースの開催場所は毎年違い、1年目は神奈川、2年目は栃木、過去には広島でも開催されています。
レースは、3日間行われ、最終日に1番最初にゴールした選手及び高校が総合優勝となります。
コースは開催年によって変わってきますが、3日間合計で200km程度、最終日のゴールは標高2,000mぐらいに設定されているので、かなり過酷なレースです。
総合優勝以外にも、各日毎の優勝者、山岳賞、スプリント賞という個人タイトルもあります。
自転車レースということで、早くゴールしたものが勝ちという分かりやすいルールがベースにあるのですが、細かいところで現実のレースと異なっているところがあります。
次から、現実と異なる弱虫ペダルの下記独自ルールを4つ、順にご紹介します。
- 着順スタート式
- チーム間での協力がない
- 山岳賞やスプリント賞が点数式ではない
- 逃げ集団と大集団という概念がない
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い1:着順スタート式
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い1つ目は、着順スタート式ということです。
弱虫ペダル:着順スタート
弱虫ペダルのインターハイは3日間レースが行われます。
1日目は全員一斉にスタートするのですが、2日目と3日目は選手によってスタートがバラバラになります。
前日にゴールした順にスタートし、さらに前日のタイム差分、時間を開けてスタートすることになります。
具体的な例でいうと、1日目に1位の選手と2位の選手で1分の差があった場合、2日目は前日1位の選手が1番にスタートし、前日2位の選手はその1分後にスタートするという感じです。
現実:同時スタート
実際のロードレースでは、前日の順位がどうであれ、全員同じタイミングでスタートすることになります。
じゃあ、前日のタイム差は無意味なのかというと、記録としては残っています。
各日のゴールした時間を足していって、1番時間が少ない選手およびその選手の所属するチームが総合優勝となります。
ですので、最終日に1番最初にゴールしなくても、総合優勝というのは普通にあります。
なぜスタート方法が違う?
なぜ現実とルールが違うのかというと、やはりおもしろさを優先するためだと思います。
最終日1番最初にゴールした選手が総合優勝というのは非常にわかりやすいと思います。
あとは、ストーリーをおもしろくするためという理由があると思います。
先行してスタートした選手は、後続の味方が早く来てくれないかとやきもきしますし、後続の選手は早く先行している味方に追いつきたいとがんばります。
味方が追いついてきたと思ったらライバルチームだったとか、もう味方は来ないと思ってたのに追いついてくるとかドラマチックですよね。
この着順スタートは箱根駅伝をヒントに考えられたと思いますが、不自然にならない形でうまくストーリーを盛り上げてくれる設定だと思います。
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い2:チーム間での協力がない
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い2つ目は、チーム間での協力がないということです。
弱虫ペダル:チーム間の協力無し
厳密にはこれはルールというわけではないのですが、弱虫ペダルでは各チーム間で協力をあまりしません。
作中でも説明があるのですが、ロードレースは風が一番の抵抗になるので、前の人が風よけになって、その後ろにつくことで後続の選手は楽に自転車をこぐことができます。
これを集団と呼んだりするのですが、弱虫ペダルでは各チーム(高校)毎に集団を作ることが普通です。
一人の選手ばかり風よけになると疲労がたまるので、集団の中で先頭交代が行われます。
時々、別のチーム同士が協力することはありますが、基本チーム対抗戦という形になっています。
現実:チーム間の協力有り
現実のロードレースでは、チームを超えて協力するということが普通です。
基本的にはすべての選手が1つの大きな集団を作って、先頭の風よけも各チームで交代しながら行う形です。
とはいえ、各チーム協力はしつつも、どこで勝負にでるかといった腹のさぐりありはしています。
なぜチーム間で協力しない?
これに関しても、分かりやすさを優先したのだと思います。
弱虫ペダルでも、各チームが協力することはルール違反ではないので、実際は協力しあった方が有利に進められると思います。
ですが、敵同士が一緒に走っているとやはり違和感を感じる人が多いと思いますので、チーム対抗戦ということが明確になるように、チーム毎に集団を作るという形になっていると思います。
さらに言うなら、ライバルチーム同士が一時的に手を組むという熱い展開や、弱いチーム同士が手を組んで伏兵として主人公達に襲いかかってくるという演出にもつながります。
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い3:山岳賞やスプリント賞が点数式ではない
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い3つ目は、山岳賞やスプリント賞が点数式ではないということです。
弱虫ペダル:最初にポイントを通過した人が受賞
各日毎にコース内に山岳ポイント、スプリントポイントというのが1箇所ずつ用意されています。
設定された地点を1番最初に通過した人に山岳賞、スプリント賞が与えられます。
賞は1日毎にリセットされるので、前日までの成績は一切考慮されません。
現実:点数を集めて積算点数で決定
現実でも山岳ポイント、スプリントポイントというのがありますが、単純に1番で通過した人だけが賞を得られるというわけではありません。
通過した順位に応じて点数が得られ、初日からの累積点が1番多い人がその日の山岳賞、スプリント賞となります。
点数が累積式なので、同じ人が連日、山岳賞、スプリント賞をとるということも普通にあります。
なぜ賞の決め方が違う?
弱虫ペダルのレースは3日しかないので、累積点という仕組みを使いにくかったのだと思います。
シンプルに一番最初に通過した人が賞をとるという方がわかりやすいということも考えられます。
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い4:逃げ集団と大集団という概念がない
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い4つ目は、逃げ集団と大集団という概念がないということです。
これに関しては、先に現実のルールを説明しないと分かりづらいので、今までと順序を入れ替えて説明します。
現実:逃げ集団と大集団が形成される
上にも書いたように現実のロードレースでは、各チームが1つの大きな集団としてレースが進みます。
その中で、数人の選手がその集団から飛び出して小さな集団を作ることがあり、逃げ集団と呼ぶことがあります。
逃げる理由には様々あって説明が難しいのですが、そのまま逃げ切ってゴールを狙ったり、大集団に残ったチームメイトのサポートのためだったりします。
弱虫ペダル:基本はチーム単位で集団になる
上でも説明したとおり、基本的にチーム単位で集団を作るので、チーム毎の集団がいくつもできるというシーンが多いです。
逃げるにしても追いかけるにしても、チーム単位で行う感じですね。
結果的に先行している選手が逃げ集団のようになることはありますが、現実のレースの逃げ集団とはちょっと違うイメージです。
なぜ集団のでき方が違う?
上でも書いたように、チーム毎に集団を作るので、そもそも大集団ができないというのが1つの理由だと思います。
また、着順スタートの関係で、2日目以降は選手がバラバラになってしまい、そもそも集団が作られにくいという理由もあると思います。
それに加えて、逃げ集団という考えが非常に説明しづらいので、わざわざ逃げ集団、大集団という構図を作らなかったとも考えられます。
弱虫ペダルのインターハイと現実のルールの違い:まとめ
今回は「弱虫ペダルのインターハイのルールは現実と違う?現実と違うルール4選」ということで話をしてきました。
共通して言えるのは、漫画としての分かりやすさとおもしろさのために現実とは違うルールにしていると考えられます。
現実のレースのルールを知っておくと弱虫ペダルをちょっと違った視点で見ることができるかもしれません。