美味しんぼは累計発行部数1億3500万部を突破した幅広い世代に愛されるグルメ漫画です。読んだことがなくても名前は聞いたことがあるという人も多いですよね。そんな美味しんぼは物語の趣旨が変わりいつからおかしくなったと言われるようになったのでしょうか。作者から物語の変化を調査していきます。
美味しんぼとは
主人公の新聞記者の山岡士郎(やまおかしろう)は食へのこだわりが強く、食の歴史や文化を通して様々な経験をし成長する姿を描いた物語です。山岡士郎の父親の海原雄山(うなばらゆうざん)は世界的に知られる「料理界の権威」で親子の仲はとても険悪でした。それでも文化遺産に残るような「究極のメニュー」を追い求めながら父親との関係を修復していきます。食を通して社会問題や政治の深い議論が繰り広げられます。
作者は誰?
「美味しんぼ」の作者は雁屋哲、作画は花咲アキラです。雁屋哲さん(本名/戸塚哲也)は日本が統治していたころの中国北京市出身です。終戦後は東京都で暮らしました。代表作には「男組」や「野望の王国」のバイオレンス作品が多いです。オーストラリアに移住し現地で戦争体験を聞き、戦争に対する気持ちを表現した作品があります。一方花咲アキラさんは富山県射水市出身です。デビュー作は「シンペイの航海」です。
美味しんぼはいつからおかしくなった?
世間の声をまとめると、美味しんぼがおかしくなったという明確な時期は人それぞれでした。作中の趣旨の変化により愛読者が疑問に思い引っかかった箇所を紹介します。
鯨肉だと隠し食べさせるシーン
美味しんぼ13巻「激闘鯨合戦」に登場する捕鯨反対派のアメリカの青年にある肉を食べさせます。しかしその肉は馬や牛よりはるかに大きい鯨肉でした。正体を知らなかった肉にうまいと言ってしまった青年は怒りますが山岡士郎はこう言います。「生命がある物を殺さなければ生きていけない人間が、生まれつき背負った罪なんだよ。」伝えたいメッセージはなんとなく伝わってきますが、主人公の行動に問題があります。信条に反する者を了承なく食べさせるのはとても遺憾な行為です。
鼻血を被爆の影響にする
単行本第110集と第111集で山岡士郎が福島を訪れ、震災後の食の現状を取材するシーンがありました。福島第1原発を含む福島県内を取材した際に鼻血を流します。福島県双葉町長井戸川克隆が鼻血が出たのは被爆したせいだと発言します。正確な情報ではないので風評被害が広がると批判の声がとても多いです。
作者は反日?
「美味しんぼ」は食べ物をテーマにした物語ですが、最近は政治的な話題になると反日とも捉えることが出来る発言が多いです。日本の食文化や伝統料理には高い評価をつけている描写があります。日本の戦時中や天皇政治については批判的だという見方をしている方がとても多いです。露骨に誤りのある自己主張を作品に取り入れたり、反権威的姿勢が見られます。一部からは反日だと批判的な意見も見られます。もちろん日本への愛は強いですが、多くの人には理解しがたい偏った愛でもあるのです。MFB「美味しんぼ塾」では自身のことを「私は右翼ではないが、日本を愛する国粋主義者」だと説明しています。
長年人気の理由
批判の声が少なからずありますが、美味しんぼは長年愛されています。料理の知識を学びながら最後はスカッとする物語は非の打ちどころがありません。美味しんぼの作中の究極のグルメから「究極」というワードが第3回新語・流行語大賞新語部門を受賞しました。そして第32回小学校漫画賞青年一般部門を受賞しました。
まとめ
今回は漫画「美味しんぼ」はいつからおかしくなったのか調査しました。作者の反日ともとることが出来る趣旨もありますが、1つの意見なので作品として楽しみましょう。気になった方はぜひ作品を読んでみてください。