この記事では、劇場版名探偵コナン「100万ドルの五稜星(みちしるべ)」の最後のメッセージ「寝た子を起こすな」の意味について紹介しています。
「100万ドルの五稜星」の最後に、「寝た子を起こすな Wake not a sleeping lion」というメッセージが登場します。
「寝た子を起こす」とは、「いったん落ち着いた面倒ごとを蒸し返す」といった意味です。
ですので、「寝た子を起こすな」は「いったん落ち着いたことに対して余計なことをするな」と読み取れます。
これだけだとよく分からないと思いますので、「寝た子を起こす」にはどういう意味が込められているか考えてみたいと思います。
「寝た子を起こすな」の3つの考察
「寝た子を起こすな」というメッセージは、函館山に眠るお宝「暗号解読機」のそばに置かれていました。
メッセージを置いたのは、怪盗キッドの父「黒羽盗一」です。
このメッセージにこめられた意味を3つ考察してみましたので、順に紹介します。
無駄なお宝争いをするな
1つ目の解釈は、「無駄なお宝争いをするな」です。
この場合、「寝た子」は「お宝=暗号解読機」ですね。
「寝た子を起こすな」というのは、「もう忘れ去られようとしているお宝をわざわざ掘り起こすようなことをするな」という警告と考えられそうです。
実際、お宝探しのために必要な「星稜刀」を「黒羽盗一」が盗んだことから、お宝探しをさせないようにしている感じはあります。
ただ、「お宝探しをやめろ」というのなら、お宝が置いている場所にメッセージを残してもしょうがないですね。
むしろ、「今では役に立たない暗号解読機がお宝でした」と公表してしまっていれば、今回の映画の事件は起きなかったことになります。
これが正解のような気はするのですが、メッセージの内容とやってることがチグハグな感じがするので違和感があります。
演出上の都合かもしれませんが、モヤッとします。
俺を探すなという黒羽盗一のメッセージ
2つ目の解釈は「俺を探すなという黒羽盗一のメッセージ」です。
怪盗キッドは「父の死の真相究明とその敵討ち」という設定があります。
父「黒羽盗一」は、事故に見せかけて謎の組織に殺されたことになっています。
この場合、「寝た子」は「黒羽盗一の死」でしょう。
「寝た子を起こすな」とは、「黒羽盗一の死の真相を探るな」という警告と考えることができます。
でも、こんなことをしたら余計に真相を知りたくなると思うので、何か違う気がします。
役に立たないお宝だからそっとしておけ
3つ目の解釈は「役に立たないお宝だからそっとしておけ」です。
この説でも「寝た子」は「お宝=暗号解読機」と考えます。
「寝た子を起こすな」とは、「暗号解読機があることを公にするな」といったところでしょうか。
観光地として賑わっている函館山で、戦争中のものが見つかったとなると大騒ぎになりますし、函館山に入れなくなるかもしれません。
また、戦時中のこととはいえ、暗号解読機を隠していたことで、国内や海外で新たなもめごとが生まれるかもしれません。
それを危惧して、「役に立たないお宝だからそっとしておけ」というメッセージを残したという解釈です。
この解釈ですと、黒羽盗一はメッセージを置いた段階では、今回の映画のような争いになることは予想していなかったと考えることができると思います。
暗号解読機のことはそっとしておいた方がいいと思ったけど、別の問題が発生してしまったということですね。
個人的にはこれがしっくりきます。
まとめ:寝た子を起こすなの意味
劇場版名探偵コナン「100万ドルの五稜星(みちしるべ)」の最後のメッセージ「寝た子を起こすな」の意味を3つ考察してみました。
- 無駄なお宝争いをするな
- 俺を探すなという黒羽盗一のメッセージ
- 役に立たないお宝だからそっとしておけ
個人的には、「役に立たないお宝だからそっとしておけ」だと思うのですが、「無駄なお宝争いをするな」が制作者の意図ではないかと思います。
だとしたら、もう少しわかりやすい演出にしてほしかったなあ、というのが正直なところです。